備忘録:MC-707をパラアウトでFL Studioに録音する方法

目次

MC-707をパラアウトでFL Studioに録音する方法

Roland MC-707をUSBケーブル1本でFL Studioに接続し、DAWとの同期再生および各トラックのマルチトラック(パラアウト)録音を行う際の設定手順と注意点のまとめです。
以前、録音したときは設定が間違っていたためか、モノラルになってしまいましたが、以下の手順を進めることでMC-707の8トラック分をステレオでFL Studioに録音することができます。

1. 事前準備とMC-707本体の設定

まず、PCに「MC-707 Driver」がインストールされていることを確認する。

  1. MC-707の [SHIFT] + [KNOB ASSIGN] を押し、[SYSTEM SETTING] を開く。
  2. 「CTRL」タブの中から、[USB Driver] の設定を 「VENDOR」 に変更する(※GENERICのままだとパラアウト不可)。
  3. 本体を再起動し、PCとMC-707をUSB接続する。

2. FL Studioのオーディオ&同期(MIDI)設定

オーディオデバイスの指定

※一部、日本語設定にしています(本来はFL Studioはすべて英語表記)

  • FL Studioを起動し、メニューの [OPTION] > [Audio] を開き、 Deviceに 「MC-707」 を選択。

DAWとの同期再生設定

  1. [MIDI] タブを選択する。
  2. Output(出力)リストから [MC-707] を選択し、「Send master sync」「Send all notes off」 をオンにする。
  3. 「Synchronization type」を [MIDI Clock] に設定する。
  4. これにより、FL Studioの再生・停止ボタンとBPMにMC-707が同期・追従する。

3. ミキサーへのパラアウト割り当て

FL Studioのミキサー(F9)のインサートトラックに、MC-707の各出力を割り当てを行う。

  1. 割り当てたいミキサートラック(例:Insert 1)を選択。
  2. 右側の Audio Input Source プルダウンを開く。
  3. 必ず「MC-707 ステレオ」のリスト内から以下を選択する(※「モノラル」から選ぶとモノラル化されるため注意)。
    • 各トラックのパラアウト: TRACK1 - TRACK1(R) ~ TRACK8 - TRACK8(R)
    • 本体エフェクト込みの全体の音: MIX - MIX(R)
    • 外部入力(EXT IN)のドライ音: EXT IN - EXT IN(R)

MC-707のScatterの効果はミックストラックにのみ反映し、トラック1~8に反映されない。
Scatterの操作込みで録音したい場合はミックストラック(MIX – MIX(R))も録音し、後でその箇所のみ差し替える。

4. 長尺録音時の注意点(ループ録音の解除)

1ループごとに別トラックへテイクが分割・保存されるのを防ぎ、曲全体を1本の長いオーディオファイルとしてそのまま録音するためには、以下の設定を行う。

  • ループ録音をOFF: 画面上部の 「Loop record」(赤枠のアイコン)をオフ(消灯) にする。
  • 範囲選択の解除: プレイリスト上のタイムライン赤枠選択をダブルクリック(または [Ctrl + D] ) で解除する。
  • SONGモードに変更: 再生モードを「PAT」ではなく 「SONG」 に点灯させる。

5. 録音の実行手順

  1. パラアウトを設定した各ミキサートラック下部の 録音アイコン(Arm disk recording) をクリックして赤く点灯させる。
  2. 画面上部の RECボタン を押し、ポップアップから 「Audio, into the playlist as an audio clip」 を選択。
  3. PLAY(再生)ボタン を押すと同期再生が走り、各トラックの演奏がプレイリストへ同時にパラアウト録音される。

このときMC-707にもDAWからの音が返り、ヘッドフォンアウト端子から二重に音が聞こえるようになるので、Masterトラック(M)の緑色のランプをクリックし、オフにする。

6. 録音データを含めたプロジェクト保存(Zipped Song File)

録音したオーディオファイルを含めてプロジェクトを丸ごと保存・バックアップする場合は、リンク切れを防ぐために「Zipped loop file」形式での保存を推奨。

  1. FL Studioのメニューから [File] > [Export] > [Zipped loop package…] を選択する。(または [File] > [Save as]… からファイル形式を [Zipped song file (*.zip)] に変更する)
  2. 任意の名前を付けて保存する。

※この形式で保存すると、プロジェクトファイル(.flp)と、録音に使用したすべての音声データ(.wav等)が1つのZIPファイルにまとめられるため、別のPCで作業する際や、過去のプロジェクトを開く際の「オーディオファイルが見つからない」というトラブルを未然に防ぐことができる。

※補足 外部入力(EXT IN)に入力したシンセの音や、マスターエフェクト通過後の全体の音(MIX)も、ミキサーの入力ソースから対応する項目を選ぶことで同様の手順で個別に録音可能。

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